父親が子育てに参加できないのは社会のせい?~カフェゼミに参加して考える、よりよい社会~ 

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はじめに

先日、法政大学の長岡ゼミが開催するカフェゼミ「父親が子育てに参加できる社会について、素人と専門家が一緒に考える」に参加させていただきました。今回私は初めての参加だったのでまさに越境です。

 会場に入るとすぐさまゼミ生の方が話しかけてくださり、打ち解けやすい雰囲気で接することができました。

父親が子育てに参加できる社会

さて、今回のテーマは父親が子育てに参加できる社会について考えるものでした。二人のゲストの方のお話を元に、学生から社会人までさまざまな立場での対話を行いました。昨今「イクメン」などといった言葉もよく聞くようになりましたが、実際に子育てを経験した方にはどんな苦労があるのか、そこから社会課題として見えてくるものはなにかあるかなど話が広がっていきました。

「イクメン」=特別な男性と考えるのが父親2.0。「誰でも育児をする」ことを普遍的とするのが父親3.0といった表現がされていました。

子育てには私自身も関心があり、「誰でも育児をする」のがこれからは普通であり、父親が子育てをしないのは前時代的だと考えていました。しかし、現実には父親が子育てに参加するには社会システムが追いついていないという問題があります。父親の子育てには父親個人の問題だけではなく、社会システムの問題として扱う必要がありました。

具体的には母子手帳はあるのに父子手帳はない。お産後の指導は母親向けに行われるなど父親に向けて行われる支援が少ないそうです。夫婦や父親だけにフューチャーするのではなく、もっと引いた視点が必要なのだと知りました。

このような実態は子育てを経験した方や現場を知る人にしか話せない内容だったと思います。自分の中の当たり前を揺さぶられました。

ゲストの平野翔大さんと中西信介さんが活動するDaddy Support協会が考えた父子手帳
出典:https://readyfor.jp/projects/daddysupport

前提を作らない

今回のカフェゼミでとても印象的だったのが、長岡先生の「こうあるべきとういう前提に立たず、どんな社会がいいかを考えることが重要」という言葉です。

父親が子育てをするのが普遍的な社会が本当にいいのか。「イクメン」が特別扱いされる社会ではいけないのか。その考えを一人ひとりが考えていくことが重要なのだ。そんなメッセージが込められているのではないかと感じます。

今回で言えば父親3.0の社会は本当に人々を幸せにするのだろうか、自分たちならどっちの社会がいいのかという問いを常に保つ必要があります。私もつい世の中の流れやトレンド的な考えに引っ張られ、そこに合わせてどう変えていくかを考えがちでした。そうではなく生きやすい世の中を自分なりに考えて行動していくことが必要であると気付かされました。

まとめ

今回は子育ての現場に詳しいいわゆる専門家の方と私達学生のような経験も知識もない素人が一緒に考えることで、お互い新たな刺激を与え合えたのだと思います。そこには本気で向き合う熱量が必要です。ゲストの方も長岡ゼミの方もモヤモヤしながらもどうしたら社会がより良くなるのかを本気で考えているのが今回のカフェゼミに参加して感じられました。今回得られたものをしっかり咀嚼して今後の活動に活かしていきたいと思います。

執筆:橋本ゼミ11期生 原田友翔

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