上下関係に悩んでいます。
ゼミの上下関係です。しかし、今いる〇〇くんと△△くんとの上下関係ではありません。
ゼミの中で、どのような上下関係が望ましいのかを考えています。
目次
大学生の上下関係とは?
昨今の大学生をみていると(本学だけではなく)、上下関係を苦手にしている人が多いかなと感じています。
高校時代は「いわゆる体育会系」の顧問を頂点とする絶対的な上下関係の中で生きてきたが、それ以外の関係の築き方がわからない。
逆に、上下関係が全くないという世界もあります。
サークルの中には、各々が好きなことをやる。互いに干渉しない。ただし、活動するために「サークル名」が必要なので、同じサークルでいる。といった関係があります。同じサークルだということは知っているが、最悪「名前すらわからない」なんてことも。上下関係をなくすということで成立しています。
両極端なケースを書きましたが、両方共望ましいとは思えません。もう少し適切な関係はあるのではと思います。
外部環境(会社などでは?)
外部環境について目を向けてみると、企業の中では、「我が社は年功序列」という会社の方が珍しくなり、「年齢が上の部下」、「年下の上司」は当たり前です。役職による権限は依然としてあると思いますが、行き過ぎればパワハラです。上下関係は昔より分かりづらくなっている気がします。
さらに、昨今は「働き方改革」という流れの中で、コミュニケーション量が減少しているという話も聞きます。上下関係は難しくなっています。
また、権限を持たない上下関係もあるでしょう。
たとえば、ボランティア活動の「プロボノ」としてNPOなどで働くという場合、多様なメンバーが集まります。このとき、普段会社内で相応の立場にある人が「どういったスタンスを取って良いのかわからない」という話を聞くことがあります。
さらに、転職が当たり前であれば、人はどんどんと入れ替わっていくわけです。ノウハウや文化の継承は重要なテーマですが、上下関係によって、意図せずとも伝わってきたものがあるのではないでしょうか。先輩は後輩に教えるという関係です。
実は、ゼミ以外の場所(組織)でも、上下関係は問題になっている気がします。
人が入れ替わる組織
ゼミに話を戻すと、ゼミは1年で1/3から1/2が入れ替わります。3年残っているのは教員だけなのです。
放っておけば、ノウハウや文化はあっという間に変化し、(良いなと思うものほど)消え失せます。
そうすると、「なんだか、毎年同じことをやっているし、言っている気がする」という状況が発生する訳です。仕事ですから、もちろんそれに不満はないのですが、「組織としての力」は失われます。そして、組織としてレベルが上がっていかないのです。それは、結果的に学生にとって良いとは言えないでしょう。
上下関係の良さ?
上下関係があることで、「先輩、かっこいい」だったり「後輩には負けられない」といった適切な緊張関係が築かれる気がします。上下関係のなさが「緩さ」に繋がってしまうのは良くないことです。
では、どんな関係が良いのか? 望ましいのか? いま、考えています。
先輩・後輩のお互いにとって望ましい関係とは何かを考えています。特に、人が入れ替わる組織であるからこそ、良い機会だと捉えています。
大学生のサークル活動で言えば、ここ数年先輩後輩の関係を作るのが難しいのでは?と思う。「体育会系」的な有無を言わさぬ関係でも、互いに無関心かつ無関与が前提の「名前だけ同じサークル」でもない、同じ興味関心を有するメンバーによる互酬を前提とし、大人として互いを尊敬した上下関係が難しい。
— 橋本 諭 (@satoshi_hashimo) 2018年7月14日
数年前の取り組みですが、今のゼミ生は誰も知りませんでした。