2017年5月19日に経済産業省から、「不安な個人、立ちすくむ国家 ~モデル無き時代をどう前向きに生き抜くか~」というレポートが発表されました。これは、経済産業省の若手がそれぞれの仕事の傍らで進めてきた内容をまとめたものです。
世界の中でのこの国の状況、個人の状況について、経済産業省の若手官僚の方々の問題意識が表れた資料だと言えそうです。
インターネット上では、賛否両論、様々な意見が出ています。
私は、この資料を見て考えたのは、「で、僕らはどうするか?」です。少なくとも、現在35歳の立場として見た時、現在20歳前後のゼミ生の立場として考えた時、現在0歳の私のこどもの立場として考えた時、この資料に出てくる問題は、違った意味を持つことでしょう。
また、よくまとまった資料であると思いますが、問題はこれだけではないと思います。加えて、現状認識や解決策についても、選択肢はまだまだ多くあるはずです。
2015年9月、国連では2030年に向けた持続可能な開発目標SDGsが採択されました。
これは、地球上の現時点での問題点を17の目標として定めたものです。
目標1 貧困をなくすことはなぜ大切か
目標2 飢餓をゼロにすることはなぜ大切か
目標3 すべての人に健康と福祉をもたらすことはなぜ大切か
目標4 質の高い教育をみんなに、はなぜ大切か
目標5 ジェンダー平等を実現することはなぜ大切か
目標6 安全な水とトイレを世界中に、はなぜ大切か
目標7 エネルギーをみんなに そしてクリーンに、はなぜ大切か
目標8 働きがいも 経済成長も、はなぜ大切か
目標9 産業と技術革新の基盤をつくることはなぜ大切か
目標10 人や国の不平等をなくすことはなぜ大切か
目標11 住み続けられるまちづくりはなぜ大切か
目標12 つくる責任 つかう責任、はなぜ大切か
目標13 気候変動に具体的な対策を取ることはなぜ大切か
目標14 海の豊かさを守ることはなぜ大切か
目標15 陸の豊かさも守ることはなぜ大切か
目標16 平和と公正をすべての人に、はなぜ大切か
目標17 パートナーシップで目標を達成することはなぜ大切か
もちろん、この目標もすべてではありません。もっとローカルな問題もたくさんあるわけです。しかし、少なくとも問題は溢れていて、解決が望まれているものはたくさんあるということです。さらに、様々なテクノロジーが進化し、以前よりも解決に向けた環境は整備されてきています。今必要なのは、「で、僕らはどうするか?」だと思います。
現状について「知る」こと。その中には、より深く問題意識を持つ分野もあると思います。逆に、それほど興味を持たない(持てない)こともあるでしょう。
問題意識を持った分野については、より具体的に、自分たちは何をするかを考えることが必要でしょう。そして、何らかの「行動をおこす」。これらは、「問題」とも捉えることもできるでしょうが、活躍するチャンスがある分野とも捉えられるはずです。
他方、興味を持てなかった分野についても、知るきっかけとすることが大切だと思います。自らが動かなくても(動けなくても)、支援をする手段は増えてきています(たとえば、クラウドファンディング等)。
貴重な材料を様々な所から提供してもらいました。
「で、僕らはどうする?」ということを、まずはゼミ生と一緒に考えていくことにします。