何らかのラーニングイベントを企画する際、そこには少なからず参加者の方々に提供できる価値が必要です。直接的には、参加費ですが、仮に無料にしたとしても、時間や交通費などのコストを掛けてでも参加したいと思うかどうかは、価値にかかっている訳です。
ある有名な講師がいたとして、その人の話を聞く事自体に、また、「会うこと自体」に価値があるのだとすれば、別にどんな内容でもかまわないのかもしれませんが、普通の人が何かを企画するとすれば、そこには提供できる価値が必要です。
現在、私たちはラーニングイベントとして、学祭における体験型ゲーム、リアルゲームと呼ばれるものを開発しているのですが、そこで考えている事は、いかにしてアービトラージを狙うのか?ということです。
アービトラージとは、裁定取引と訳されます。金融用語で、日本と外国との価格差だとか、金利の差のようなものを利用して儲けることを言います。ここでは、厳密に金融用語として使うわけではないのですが、「ある所では普通なものを、価値がある所に持っていく」という意味で考えています。(ソフトバンクの孫社長がいう「タイムマシン経営」の方が近いかもしれません)
つまり、ラーニングイベントにおいては、ある人達の間では当たり前の事を、それが必要な人達に伝えていく、持っていくというような意味になります。むしろ、持ってくるの方が近い表現かもしれません。特に、私たちのように学生が主体となっている場合には、「やりながら学ぶ」事が不可欠ですし、むしろそちらに目的があります。必然的に、スピードが落ちる訳です。故に、その差も計算に入れながら、設計をしています(できているかは別ですが)。
ある人達、業界において普通な事でありながら、その他の人達、業界では価値があることに狙いを定め、そのことを勉強し、提供する事。これが目指している事です。これは、反対に狙わない事を明らかにするとわかりやすいかもしれません。それは、今ある人達の間で課題であり、ホットな内容を直接扱うことはしない、と言うことでもあります。重要ではないと言っている訳ではありません。競争が激しいので、参入しにくいと言うことです。
今日の話題は、いつもながら万人の役に立つというものではありません。テーマ設定の際には他にもたくさん考えている事はありますが、ちょっとした裏話として、テーマ設定の一部の話題でした。
今取り組んでいるのは、体験型ゲーム、リアルゲームです。クリエイティブを直接ではなく、「クリエイティブコンフィデンス」について扱っています。何だよ当たり前だろと思う方もいらっしゃるでしょうし、ん? なんだそれ? と思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。もし、少しでも気になった方は、是非クリックしてみてください。
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— 橋本 諭(はしもと さとし) (@satoshi_hashimo) 2014, 10月 26