2012年の後期授業を通じて、取り組んでいたプロジェクトが先日無事終了しました。プロジェクトの内容はこちら
このプロジェクトは、地元伊勢原にある「地もの御馳走処GEN」さんのオーナー丸山様にご協力を頂き、GENさんのメニューを紹介するコンテンツを作成するというものです。
GENさんでは、地元で取れた食材を多く使用されています。それは、いわゆる「地産地消」という事では無く、その時最も美味しいもの、旬なもの、新鮮なものを扱おうとした結果として「地産地消」になっているそうです。ですから、「美味しくないものは扱っていません」ということです。そのGENさんのこだわりをよりお客様にわかってもらえるように、コンテンツを作成しました。
作成に当たっては、生産者の方々にインタビュー取材を行い、その内容をもとにした動画コンテンツにしています。現在、全てのコンテンツに対してWeb公開の許諾を得たので公開いたします。インタビューをした結果、それぞれこだわりを持って生産されている事がわかりました。どこまで、そのこだわりを表現できているかはわかりませんが是非ご覧ください。
提案した内容
今回、学生が提案したのは、伊勢原を味わうことができる「コースメニュー」です。当初、候補としてあがったメニューは4種類ありました。その4種類をコースに見たて、注文をすると地元食材をふんだんに使った料理を味わう事ができるというものです。名称は、「伊勢原ぶらり旅」です。
以下、コースメニューの順番で概略を説明いたします。
<大山 湧水工房 竹寄せ豆腐>
1品目は、大山豆腐です。
こちらは、伊勢原の大山にお店を構えている湧水工房で作られた豆腐です。店主の相原さんは、美味しい豆腐にするためにはコストはかかるという想いのもと、天然のにがりを使用するなど材料にこだわりをもって作られています。実は、担当した学生は2人とも豆腐が苦手だったのですが、試食をした際にこちらの豆腐は食べることができたのです。その驚きをきっかけにして、「なぜこの豆腐は食べられたのか?」を調べています。
<安達養鶏 ふんわり厚焼き玉子>
2品目は、臭みのない卵で作る玉子焼きです。こちらは、学校のすぐそばにある安達養鶏の卵を使っています。安達養鶏では、餌や水にこだわりをもっていることに加え、若い鶏の産んだ卵のみを出荷しています。また、GENではオーナーが直接直売所まで買い付けを行い、一つ一つ丁寧に焼き上げています。オーナーの丸山氏曰く、「集中して焼かなければならないので、どうしても時間がかかってしまう」といいます。確かに少し待つ時間があります。そんな待ち時間に見てもらえるようなコンテンツを作成しました。
<亀井畜産 ハーブポークを使ったとん漬け>
3品目はメインディッシュとなる「とん漬け」です。とん漬けは、伊勢原の近く厚木で有名な一品です。とん漬けに使われているのは、亀井畜産で育てられたハーブポークです。こちらは、餌にハーブを使っていることが特徴です。その結果、他の豚肉よりも脂の融点が低くなり、甘みがでるという事です。また、GENでは独自のたれを使って調理しています。一口食べると、それだけでお茶碗1杯くらい食べられそうな一品です。
<こだわりの塩豚ポトフ>
最後は、GENこだわりの塩豚ポトフです。
こちらは、GENオーナー丸山氏のこだわりがふんだんに詰まった一品です。特定の生産者の食材を使っているということではなく、その時々で一番良いものを集めて作っているというものです。実は、このポトフ、現在幻の一品となっています。
なぜ、幻かというと、そもそも良い食材が集まらなければ作らないということ、さらに1回に仕込める量が限られているためすぐに売り切れてしまうのだそうです。なぜ、そうなっているのかは是非動画を見て頂きたいのですが、GENに立ち寄られた際には是非「今日はポトフありますか?」と聞いてほしいと思います。
<道案内動画>
なお、上記紹介した「地もの御馳走処GEN」さんは、小田急線伊勢原駅から徒歩1分。横断歩道を待ったとしても3分あれば到着します。ほとんど道には迷わないとは思いますが、それでも初めての場合は不安もあるかと思います。そんな時のために道案内動画も作成しています。
これらの動画は、GENの店内に置かれたiPadで閲覧できるようになっています。また、こちらには掲載していませんが、それぞれの食材を紹介するパンフレットやランチョンマットも置いてあります。是非、足を運んで頂き見て頂ければと存じます。
最後に
この度は、ゼミ生8名でこのプロジェクトを担当しました。
彼らが取り組んだのは、次のような事です。
GENを訪れるお客様に動画を見てもらうと言うことは、言い換えると動画に込められた何らかのメッセージを「学べ」と言っているのに近い。しかし、「学べ」と言われて「学びたい」だろうか? むしろ、自ら「学びたい」と思うようにするにはどうすれば良いのだろうか? それを研究し、コンテンツとして「埋め込もう」
実際には、全て終わってこれらが達成されるかはわかりません。むしろ、現在店内で実際のお客様からの評価に晒されています。お客様にとっては学生が作ったかどうかなど知るよしもありませんし、どうでも良いことです。厳しい反応が返ってくるかと思いますが、それが次に繋がる事だと考えております。
最後に、改めてお忙しい中ご協力を頂きましたGENのオーナー丸山様、湧水工房相原様、安達養鶏安達様、亀井畜産亀井様に感謝いたします。