地域に隠れる大きな魅力 ~学祭を通して学んだ「いせはら芸術花火大会」~

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1、はじめに

こんにちは。橋本ゼミ8期生の遠藤武徳と亀津伸弥です。

11月に大学で開催されるイベント「瑞木祭」に研究発表と模擬店に出展をしました。

模擬店を行うにあたって湘南キャンパスの地元伊勢原にちなんだ食べ物を販売しようと考えました。そこで柏木牧場さんの「ソーセージ」を売ることに決めました。また、ただ売るだけでなく「コーズマーケティング」を実施することを決めました。「コーズマーケティング」とは、商品やサービスの購入を通して、社会貢献活動につなげることをお客様に説明し、購買意欲に働きかけることです。具体的には売上金の一部を寄付先に募金をするという形で行いました。寄付先は柏木牧場の柏木さんが実行委員長を務めている「いせはら芸術花火大会」に寄付をすることを決めました。

しかし、私たちは伊勢原のイベントについて「道灌まつり」しか知らず、伊勢原で花火が行われているとは思ってもいませんでした。私たちがいかに伊勢原について興味がなかったかを痛感しました。

〇柏木牧場さんについて

柏木牧場さんは神奈川県伊勢原市に位置する牧場です。すばらしい自然環境の中での徹底した管理によって乳牛と肉牛を育てられています。柏木牧場さんでは、新鮮な牛肉の直売や酪農、肉牛生産、本場ドイツの味を伝えるハム・ソーセージを製造・販売を行っています。また、各種乳製品も販売しています。また、柏木さんは「いせはら芸術花火大会」の実行委員長を第2回から務められています。

2、伊勢原市のイベント比較

〇伊勢原道灌まつり

まず、自分たちが知っていた伊勢原観光道灌まつりについて説明いたします。

今年で52回目を迎えた「伊勢原観光道灌まつり」は、江戸城築城し、伊勢原で生涯を閉じた太田道灌にちなんだお祭りです。著名人の方を呼んだイベントや模擬店の出店が行われます。2日間にわたり、駅周辺の歩行者天国で盛大に開催します。今年は2日間で30万人もの方々が来場をしています。

また、道灌まつりは伊勢原市民だけでなくたくさんの方々に知られています。なぜ、そこまで有名なのか考えてみたが、一番は歴史が長いと言うことだと考えました。52回行われているということは昔から街の人々に馴染みであると考えられます。伊勢原駅などに様々な場所にチラシが掲載されており市を挙げて盛り上げています。

〇なぜ「いせはら芸術花火大会」にしたのか

なぜ、道灌まつりではなく「いせはら芸術花火大会」にコーズマーケティングを行おうとしたかについて説明させていただきます。柏木牧場さんに訪問し、ソーセージを販売したいと伝えに行きました。そこで、柏木牧場の柏木さんが「いせはら芸術花火大会」の実行委員長をされている方でした。そこで、ソーセージを売りながら「いせはら芸術花火大会」にコーズマーケティングを行い募金しようと考えました。

3、いせはら芸術花火大会について

私たちが「いせはら芸術花火大会」について知ったが正直、花火大会はどこでも同じだと考えていました。しかし、実行委員長をされている柏木さんにお話を伺ったところ「いせはら芸術花火大会」はほかの花火大会とは全く違うのだとわかりました。

〇いせはら芸術花火大会とは

いせはら芸術花火大会は昨年で第八回を迎える花火大会です。開催される時期は毎年春ごろと他の花火大会に比べて時期が早いです。会場は伊勢原市の伊勢原市総合運動公園自由広場で開催されます。

「いせはら芸術花火大会」ができたきっかけは、発起人の方が入院したときに見た花火に感動をして、「伊勢原でも花火を見たい」という思いから開催が実現しました。いせはら芸術花火大会は、伊勢原市がやっている花火大会ではなく、市民が花火大会を開催しています。市民が行っている花火大会は全国で数か所しかありません。なので、さまざまなところから協賛を得て開催されています。

〇いせはら芸術花火大会の魅力

なぜ、他の花火大会とは違うと感じたのか市民がやる花火大会だからできたのではないのかと考えます。

伊勢原市以外の厚木市や平塚市ではすでに花火大会が開催されています。ほかの市の花火大会との決定的な違いは、「質」を求めた花火大会ということです。「〇〇花火大会」のなかに「芸術」の文字を入れた花火大会は全国でいくつか存在します。しかし、最初に「芸術」を入れたのは「いせはら芸術花火大会」が最初だとおっしゃっていました。では、どのように花火の「質」を高め芸術を入れるほどの花火大会にできたのでしょうか。

その秘密は、煙火店にありました。「いせはら芸術花火大会」では「磯谷煙火店」という有名な煙火店に花火を依頼しています。磯谷煙火店は日本でトップ5に入る煙火店です。大曲花火大会などに参加しており、内閣総理大臣賞を2回も受賞しています。柏木さん自身も私たちと同じで「花火はどこも同じ」だと感じていたそうですが、煙火店によって花火は全然違うとおっしゃっていました。また、「いせはら芸術花火大会」では、花火と音楽をリンクさせメロディー花火として打ち上げています。音楽はその時の旬な曲やクラシックを流しています。

磯谷煙火店の花火は関東圏だと伊勢原でしか見ることができません。実際に「いせはら芸術花火大会」を見るために北海道や九州からもお客さんが訪れるそうです。そのためにカメラで写真が撮りやすい席、寝ながら見られる席、身障者向けの優先席などさまざまな工夫をしています。

腕のいい花火師が作る花火を見るために全国各地からお客さんが訪れるほどの魅力が「いせはら芸術花火大会」には存在しています。

4、まとめ

花火大会は全国でも限られたところでしか開催されていません。そんな花火大会が伊勢原にあることに伊勢原に通っている大学生として全く知らなかったことは私たちの興味のなさを感じました。同じ花火だとしてもいせはら芸術花火大会ならではの花火が打ち上がり、人々を感動させると思います。花火をサイトのクチコミで判断して行くのではなく。一つ一つの花火に立ち寄ることでその土地ならではの魅力が感じられると思います。

地元や大学、職場の地域に興味を持っていない人も多いのではないでしょうか。現代ではネットが発展しています。ネットで判断を下すのではなく今一度見つめ直して足を運び自分の目で判断することが大切だと思います。

もう一度地域について見つめ直して見てみませんか。

↑今回伺った柏木牧場さんの写真

執筆:橋本ゼミ8期生 遠藤武徳 亀津伸弥 

追記:
2020年度については、伊勢原芸術花火大会は実施されない事になりました。つきましては、集めた寄付については伊勢原市に対して寄付いたしました。寄附金額は、売上およびゼミからの寄付を合わせ15,000円となりました。ご協力いただきました皆様ありがとうございました。

参考文献

柏木牧場さんのホームページ
www.isehara.net/kashiwagi/main.htm

伊勢原道灌まつりホームページ/伊勢原市
https://www.city.isehara.kanagawa.jp/dokan-fes/

いせはら芸術花火大会ホームページ
http://isehara-fireworks.com

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