目次
はじめに
先日、ゼミ生の有志学生数名と共に、法政大長岡ゼミが行うオープンゼミ「カフェゼミ」に行ってきました。カフェゼミとは、その名の通りカフェでゼミを行うというものです。初対面の人とゼミならではの「真面目な」話を、リラックスしてできるような場です。
今回は、クラウドファンディングで有名なreadyforの社内カフェスペースで行われました。
カタリバの場作り
今回インフォーマル&パブリックな対話(サードプレイス的対話)が大きなテーマとしてあり、中でもカタリバが取り組んでいる「高校生向けの対話の場づくり」の事例を通じて、「ナナメの関係」が創造的な対話をいかに生み出すかについて考えました。
カタリバといえば、2001年より、大学生が高校に行き、対話のイベントを行うことが有名です。現在では、それ以外にも様々な活動をされており、文京区でb-labという滞在型の施設の運営なども行っています。
カタリバは「ナナメの関係」が特徴的で、親でも教師でも友達とも違う、少し年上の存在やその人との関係が重要だろうということから、大学生によって、「高校生の心に火を灯し、将来への一歩を後押し」することが目指されています。
カタリバの場作りで大事にしていること
カタリバノ場づくりのコツ
①安心安全
②えっマジで? という想定外を作る
③ニーズに応えすぎない
④時間と場所にこだわる
結構、「ウザい」ものになる #melc2018— 橋本 諭 (@satoshi_hashimo) 2018年7月5日
まず、安全安心という絶対条件があり、その中で想定外を作り出す。そして、ニーズに応えすぎず、場所(学校)と時間にこだわっていくということでした。
お話を伺う中で印象的だったのが、「ニーズに応えすぎない」ということです。
それは、高校生の(短期的)ニーズとしては、「同級生がいる前で、真面目な話はしたくない」だったりするためで、そのニーズは知りつつも、敢えて踏み込んでいくというのです。
確かに、自分が学生のときにも、「休講」をすごく喜んだものです。短期的には、なんにもやりたくないってのが上位にくるでしょう。
では、真面目な話は本当にしたくないのか?というとそうでもない訳です。そこで、少々ウザい取り組みをしていくことが必要になるということでした。
自分自身を振り返って
話を伺ったことで思い出したのは、高校時代、自分は「相当な引っ込み思案」だったことです。個人的には、「暗黒時代」と呼んでいます。
学校が、先生が、周りの友達が悪かった訳ではまったくなく、田舎の山にある自由な校風で、ファンキーな先生がたくさんいて、個性的な同級生が居てと、とても良い高校だったのですが、自分はついていけなかった。
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キラキラしたあっち側に行きたいなと思いつつも、行けずにいる。
行こうとすれば、行けたのかもしれません。でも、自分にはそれはできなかった。
極度の引っ込み思案であったのです。
—
そう、あのときの僕にはカタリバがほしかったです。家と学校の往復で、バイトも塾にも行っておらず、本当に狭い世界に居たのだと思います。
一方、確かにその狭い世界から出してくれたのは、ナナメ上の関係でした。ゼミに参加した頃より、指導教員「以外」の研究者から、半ば強引に背中を押してもらったことが大きかったなと思います。
あのとき、「ウザい」で何もしなかったら、、、どうなっていたんでしょうかね。恐ろしい。。。
ただ、今でも、何か新しい事を始めるときには、内心、怖気づいています。でも、今は自分の引っ込み思案を知っているので、意図的にテンションを上げていくことや、やらざる得ない環境を作ることでカバーしています。性格が変わった訳ではなく、対処する方法を身に着けたのです
たぶん、ほんのちょっとのキッカケで変わり始めるのだと思います。それは、本質的に何かが変わるのか、自分のように対処する方法が身につくのかはわかりませんが、それでも結果は大きく変わってくるでしょう。
まとめ
カタリバの話を聞き、今自分は縦(教師)の関係の重要性を感じています。教師として、いかに存在するか。課題です。
一方でゼミ生らには、それぞれがそれぞれの世界でナナメの関係を築いてほしいと思います。
そのためには、多様な他者との出会いが必要でしょう。背中をそっと、時に強引に押してくれる人に出会ってもらいたいと思います。
そこで、まず最初の一歩、外に踏み出す一歩は、ゼミを通じて環境として提供したいと思います。ときに、ウザい位に。